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2013年3月20日水曜日

第3回マルヤガーデンズアカデミー”おおすみに起きている新しい風”

こんにちは たぶっちゃんです。

3月23日(土)は第4回マルヤガーデンズアカデミーですね。
元 セブン-イレブンジャパン取締役の山口積惠さん 
「セブン イレブンの発展とともに」
18:30~ 告知はコチラ

その前には、お届けしたく第3回マルヤガーデンズアカデミーのレポートです。

第3回マルヤガーデンズアカデミー”おおすみに起きている新しい風”

 春風さんが早々に速報を流してくださってましたが、コンテンポラリーダンサーのJOUさんが
講師ということで、パフォーマンス+講演が楽しめるすてきな講演会でしたよ^^

 実は、JOUさんをマルヤガーデンズで拝見するのは2度目。 
 昨年の夏にはじめての”おおすみ夏の芸術祭2012”開催を前に、趣旨と内容の広報のため、7階のOPEN GARDENでパフォーマンスとトークのショーを開催されたのでした。
 時間がなくて、オープニングのダンス&音楽の”即興コラボ”パフォーマンスのみ、見せていただいたのですが、よくわからないけど素敵でとっても興味深いものだったのと、なぜJOUさんたちが大隅半島で芸術祭をされるんだろう~という疑問が解ける!とマルヤガーデンズアカデミー楽しみにしてました。
(左からルイさん、松本さん、JOUさん、玉川社長)

 パフォーマンスは、アフリカ系フランス人ダンサーのルイさんことルイーク・レモン・ダコスタとのコラボ。
 このパフォーマンスは、プロジェクトの一環で4月にスイスで行われるイベントで、完結する予定。
 会場の雰囲気、観客の雰囲気を感じとりながら、即興で体を動かしていくというスタイルで、パフォーマンスの意味は観客の解釈に任せるということでしたので、いろいろ想像しちゃいました^^
 
 コンテンポラリーダンサーであるJOUさんですが、肝付町では、地域おこし協力隊の隊員でもあり、
”セカンドホームタウンプロジェクト”進行中で、既に「おおすみ夏の芸術祭」や「踊る地域案内所」などのイベントを成功させていらっしゃいます。
 *地域おこし協力隊は、人口減少や高齢化等の進行が著しい地方において、地域外の人材を積極的に誘致し、その定住・定着を図ることで、都市住民のニーズに応えながら、地域力の維持・強化を図っていくことを目的とする取組。 

 昨年、パートナーの松本さんと一緒に、大隅半島の肝付町移住されたJOUさん
 その前までは、東京の秋葉原に住みながら、日本を始め、世界各地で様々なパフォーマンス。
10年東京に住んで、そろそろ東京とは違うベクトルのつながりを作りたいと、ベルリンか、
アジアか、パリかと移住先を考えていたところ、祖母の法事で訪れた父の故郷、鹿児島肝付町に
惹かれて移住を決意。

 →鹿児島肝付の魅力=食べ物、空気、水が美味しい!
               人の持つエネルギー、地域の持つ可能性(人口が減る中で地域で
               がんばっている人がいる。最終的にどうなるのか見届けたい!)

  そして、肝付町にやってきて地域の人たちから
 「あたたたちはどうしてきたの」「何をしたいの」「どうやって食べていくの」
 とさまざまな質問を受ける中、自分たちのなかで何をしたいのか考えてうまれてきたのが、

”セカンドホームタウンプロジェクト”
人と人がつながり、情報や場が共有されることが、私達の未来の可能性を開いてくれる。

1 【ただいま】⇔【おかえり】
「ただいま」と、いつでも帰って来れる場所。
「おかえり」と、いつでも迎えてくれる人がいる場所。
家族というつながり。あるいは家族のように大切に思い合える人とのつながり。そんな出会いや交流がある場所
2 ひらく・つなぐのアート
つながるためにひらいている必要がある。つながった先にひらける別の世界がある。
人と人を出会わせた時に起こりうる化学反応をクリエイトする。
実際の出会いが生み出す実にダイナミックでミラクルな現象であり、地域や人が時代を超えて元気になるエネルギーの元でもある。
人や場をひらいて、つながった後に起こる現象、が”アート”。
3 鹿児島が世界のセカンドホームタウンになる。
来訪したゲストが「ただいま」といっても戻ってきたくなる、地元の人たちも「おかえり」と楽しみに迎えたくなるそんな出会いや交流が生まれ、さまざまなつながりができ、鹿児島を第二の故郷と思うようになる。

<おおすみ夏の芸術祭2012>
 「セカンドホームタウンプロジェクト」で何をやりたいかは、言葉よりも実際にやって見せたほうがいいということで、早速昨年夏に”おおすみ夏の芸術祭2012”を開催。
 肝付町に限らず、肝付、鹿屋、大崎、志布志の4箇所を会場に、パフォーマンスや、文化としての食を含めた、すべての創造的活動をもとに、ヒト・場・食材など地域の資源と魅力をひらき、つなぐイベントをめざした。
芸術祭の特徴は
 〇 循環型の広域芸術祭~複数の会場があって横につながっていく。 
 〇 場と出会い、人と出会い~そこで、その場でしてできないものを作る。
                   例えば、劇場でないレストランで、何かをつくる。
                    →人間の新しいありかたをアートを通じて作ってみたい。
 〇 シェアとコラボレーション~化学反応。異分野との交わり
おおすみ夏の芸術祭2012の詳細は、コチラ

<踊る地域案内所>
 地域おこし協力隊に選ばれて、どうしたらいいかと考えた。
 →まずは、地域の人と知り合って、何を考えているか知りたい。
   地域の人たちが自由に出入りできる場所をつくりたい。

   1 決まった役割のない場~人々がゆる~くつながれるば場
     ex.アサヒアートスクエア(アサヒビール本社ビル:http://asahiartsquare.org/ja/about/)
   2 同時多発に様々な出来事が起きる場
     井戸端会議のようにちょっとよってきて、地域のおじちゃんやおばちゃん、おじいちゃんと
    孫が思いがけずあって、ふれあうというイメージ。
   3 アーティスト イン レジデンス
     アーティストが地元の人と日常的にかかわりをもってクリエイションする場
 
 →休校になった川上中学校を舞台に”踊る地域案内所”を期間限定(12.2~1.27)で設置。
   ダンスの稽古場でもあり、その稽古を見に来る人、お茶をしていく人がつながっていく。
   親子三代でやってきたり、おばあちゃんがダンスの真似をしてみたり、孫はその横で遊んで
   いたり、自由な雰囲気。クリエイティブな井戸端!

<20年後、30年後の地域を考えての取り組み>
 20年後、30年後に地域がどうなっているのか?あるのか?元気なのか?

1 人口減少、高齢化
  地方だけではなく、東京も人口の減少、高齢化が予測されている。
  田舎の道の草刈は、地域の奉仕活動で支えられているが、20年後、30年後に誰がするのか?
  都会の子供たち?それとも都会からその費用が送られてくるのか?
   →どうなるのか、何かしなければならない。
2 拠点を増やすという暮らし方
  人が減る→空き家が増える→増えた空き家に人をよびこむ
  2,3箇所に家を持つ→流動する→流動する人たちを呼び込む魅力が必要
  1年通していなくても、2ヶ月はいるというような人たちを増やす
3 創造力と連帯する
  創造力と波及力がある人を呼び込む仕組みをつくる。
  創造的で波及力のあるつながりができる。周りの人が活性化、創造力の活発化。

 ・他の人と家族のようなつながりをもつ。
 ・人からもらって、人にまたわたし、シェアする→目に見えない財産
  シェアする情報量が多いほうが生き残る。
 ・地域の子や孫が帰ってきたくなる風通しのよい創造力あふれる地域づくり

 大隅半島、薩摩半島、鹿児島市内、鹿児島県内をアートでつなぎ、鹿児島と県外や海外をつなぐ先に、どのような世界がひらけるのか? その先には、世界中の人々から「セカンドホームタウン」として愛される鹿児島があるのではないかと考える。

JOU:コンテンポラリーダンス作家。ダンスで、ヒトや場をつなぐ独自の活動を、国内外で展開。海外での活動、武蔵野美
    術大学やフェリス女学院での講師、パフォーマンスキッズ・トーキョーでの特別派遣ダンス講師などのほか、2012
    年11月より肝付町を拠点に、創造的に活動中 http://odorujou.net
                                 http://osumiart.exblog.jp/
ルイ・クレモン・ダコスタ:アフリカ系フランス人ダンサー、ベルギー在住。
               スイスのジル・ジョバン カンパニーやベルギーのカンパニー ピーピングトムへの出演、ジュネ
               ーブのダンサーを一同に集めた実験企画speedbattlesのプロデュースなど、国際的に活動中
               今回は、上海ツアーの帰りに初来鹿 http://www.speedbattles.com
松本充明:視聴覚作家。ヨーロッパを中心とした国内外での、映像とサウンドでの空間デザイン、インスタレーション、
       電子楽器や改造シタールなどを用いた独自の楽器と演奏で即興演奏活動のほか、2012年よりJOUと
       「セカンドホームタウンプロジェクト」を立ち上げ、鹿児島を拠点にヒトとヒトのつながりや文化交流を、作家
       ならではのユニークな視点で創造中 http://www.4-em.org


 最近、地域づくりに必要な人材といえば「ワカモノ」、「バカモノ」そして「ヨソモノ」という言葉をよくききますが、「ヨソモノ」であるJOUさん達が大隅に、そして鹿児島に魅力や可能性を感じてくれているということが、地元の人間にとって、新鮮な驚きで、新たな可能性に気づかせてくれる、まさにJOUさんが創造力のある、波及力の人だと思います。
 JOUさんたちに刺激を受けて、地域が活性化し、さらに多くの人を呼び込むことができたらすばらしいなと思いました。

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